ロックオン!
迷子になってますかー?!
『ロックマン ゼクス』シリーズの
キャラクターデザイナー&シナリオ担当の
矢部誠さんインタビュー、
大大ボリュームでお送りしておりますが、今回で三回目!
キャラクターデザイナー&シナリオ担当の
矢部誠さんインタビュー、
大大ボリュームでお送りしておりますが、今回で三回目!
一回目、二回目を読みたい方は、こちらをご覧ください!
■キャラクターデザインとシナリオ
――『ロックマン ゼクス』で矢部さんはキャラクターデザインとシナリオを担当されますが、
けっこうな作業量になったのではないですか?
けっこうな作業量になったのではないですか?
矢部誠氏(以下「矢部」):そうですね…大変でした(笑)。
『ロックマン ゼロ』でシナリオと背景を同時に担当していたときは、
シナリオを書き上げて、おおまかなあらすじが出来てから背景の仕事に入る、
というフローが出来ていたんですが、『ロックマン ゼクス』で
キャラクターデザインとシナリオを担当すると、
同時進行で進めないといけなくなった。
主人公やボスのキャラクターデザインが上がらないとドッターが仕事できないし、
シナリオが決まらないと必要な舞台が分からずステージが作れない。
それぞれがまとまった、という時期になったら
パブリシティ用のイラストを描かなければいけない。
『ロックマン ゼロ』でシナリオと背景を同時に担当していたときは、
シナリオを書き上げて、おおまかなあらすじが出来てから背景の仕事に入る、
というフローが出来ていたんですが、『ロックマン ゼクス』で
キャラクターデザインとシナリオを担当すると、
同時進行で進めないといけなくなった。
主人公やボスのキャラクターデザインが上がらないとドッターが仕事できないし、
シナリオが決まらないと必要な舞台が分からずステージが作れない。
それぞれがまとまった、という時期になったら
パブリシティ用のイラストを描かなければいけない。
――うわ~、大変な作業量ですね!
矢部:『ゼクス』『ゼクス アドベント』の制作をしている2年強の時期は、
ほとんど記憶が無いです(笑)。
荒波に飲まれた感じで…気が付いたら出来てた感じで(笑)。
ほとんど記憶が無いです(笑)。
荒波に飲まれた感じで…気が付いたら出来てた感じで(笑)。
――(笑)それは…大変でしたね。どうやってスケジュール管理されていたのですか?
矢部:作業の進行をラインで引いてスケジュールにつけるのですが、
もう何本も平行してスケジュールがあるので、デッドラインを記す感じですね。
もう何本も平行してスケジュールがあるので、デッドラインを記す感じですね。
――(笑)とにかく「ここまでに終わらせる」と。
矢部:そうしないと、いつまでも作ってしまうんです(笑)。

▲ボス戦のイメージイラスト。
『ロックマン ゼクス』はボスのデザインも矢部さん担当でした!
■ゼロ→ゼクス
――『ロックマン ゼロ』から世界を引き継ぐ、というところで、
どのぐらい前作から設定を引っ張るかのバランスは、どのように調整したのですか?
どのぐらい前作から設定を引っ張るかのバランスは、どのように調整したのですか?
矢部:最初は「現代(未来)の科学の力で“ゼロ”と“エックス”を再現する」というアイディアがあって、そこから「本物のゼロの力を引き継ぐ」というアイディアがあったんです。
――ほうほう。
矢部:まず“ロックマンX”の力を持つ“モデルX”に変身して、そこから“ロックマンゼロ”の力“モデルZ”を上書きして“ZX(ゼクス)”になる、というのは、會津社長から出てきたアイディアだったと思います。当初は「XyZ」とか、『ロックマンDASH』に通じる世界だから「ZASH」だとか、いろんなタイトル案が出ていましたね。
――なるほど~。デザイン的には、どのように進行されたのでしょうか?
矢部:デザイン的にはまず“X”と“ZERO”の力が重なっている“ZX”をデザインして、そこから引き算で“モデルZ”“モデルX”をデザインしていった形ですね。
▲左から“モデルZX”、“モデルX”、“モデルZ”。
最初に“ZX”からデザインされたと聞くと、納得感がありますね!
矢部:もともと、“モデルX”のスタイルに“Z”のパーツが合体して“ZX”になる、という形でもデザインをしていたんです。
――あ~、なるほど!
その辺が“モデルX”と“モデルZX”のパーツの共通の部分になっているんですね!!
その辺が“モデルX”と“モデルZX”のパーツの共通の部分になっているんですね!!

▲こちらはゲーム中のエールアイコン画像(左が“モデルX”、右が“モデルZX”)。
こめかみやホオの形状が近いのは、「上書き変身」の案もあったからなのですね!
――その辺で子供が喜ぶ“ギミック・デコレーションを盛り込んでいる”印象を受けたのですが。
矢部:そうですね。頭の中にあったのは、もともとの『ロックマンX』のいた立ち位置、「ファミコンからスーファミになって表現力が上がった」「“ロックマン”がパワーアップして“X”になった」というところを狙って、子供の喜ぶデコレーションを意図していた部分はありましたね。
中山さんのデザインが、かなりスタイリッシュに削ぎ落とした“引き算”のデザインをされているので、そこから足し引きするバランスが難しかったです。
元々の“ロックマンゼロ”のデザインの完成度が高いので、「このパーツ要らないよな~」と引いていくと、すぐに中山さんの“ゼロ”のデザインと同じになってしまって(笑)。
中山さんのデザインが、かなりスタイリッシュに削ぎ落とした“引き算”のデザインをされているので、そこから足し引きするバランスが難しかったです。
元々の“ロックマンゼロ”のデザインの完成度が高いので、「このパーツ要らないよな~」と引いていくと、すぐに中山さんの“ゼロ”のデザインと同じになってしまって(笑)。
――(笑)なるほど。
矢部:どこまで足すか減らすか、というのはすごく悩んで。
最終的に割り切ったのは“太もも”のデザインなんです。
配色バランスを変えたい、というところがあって、“X”や“ゼロ”はフトモモは暗色や紫色だったので、大きく“白”のパーツを入れることで、割り切ったデザインにできました。
ドットにしたときに大きく白が入るので、画面で違いが分かりやすい形だったんです。
最終的に割り切ったのは“太もも”のデザインなんです。
配色バランスを変えたい、というところがあって、“X”や“ゼロ”はフトモモは暗色や紫色だったので、大きく“白”のパーツを入れることで、割り切ったデザインにできました。
ドットにしたときに大きく白が入るので、画面で違いが分かりやすい形だったんです。
――しかも、Xやゼロの力を引き継いでいる形なので、シルエットの印象を大きく変えることはできない、と。
矢部:中山さんのラフスケッチの入った段ボール箱が会社にあったのですが、
そこを全部漁って、デザインラインを検討しましたね(笑)。
そこを全部漁って、デザインラインを検討しましたね(笑)。
▲“ゼロ”と“ゼクス”。
シルエットは近づけつつ、明確に“違うもの”にしなければいけないテーマがありました。
矢部:あと中山さん自身がおっしゃられているんですが、
『ロックマン ゼロ』の中で、一回も「オリジナルX」の姿をちゃんと描かれたことは無いんですよ。
『ロックマン ゼロ』の中で、一回も「オリジナルX」の姿をちゃんと描かれたことは無いんですよ。
――たしかにそうですね。
矢部:ファンの方の間では、一部のファンアートを見るにオリジナルXの脚、フトモモ部分は“白”の印象らしく、モデルXが少し『ロックマン ゼロ』の世界に食い込めたのかな、というのがちょっとうれしかったりします。

▲こちらは、『ダブルヒーローコレクション』メインビジュアルで中山さんが描かれた、
サイバーエルフバージョンのエックスです。
■世界観
――矢部さんはシナリオを担当することで、より世界観の構築にも深く関わられていたと思います。そこで、『ロックマン ゼロ』とは違う世界を描こう、というのはあったのですか?
矢部:そうですね。『ロックマン ゼロ4』でいったん、人間とレプリロイドの争いは和解、終焉を迎え、『ゼクス』の時点では、種族同士の確執は無い世界になっています。
その先に起こる問題・対立を描こう、というのは『ロックマン ゼクス』のテーマでした。
その先に起こる問題・対立を描こう、というのは『ロックマン ゼクス』のテーマでした。

▲ロックマン ゼロ4のラスト。
人間とレプリロイドの確執に、いったんのピリオドが打たれます。
次回は3月18日(水)公開予定です。
いよいよ『ロックマン ゼクス』キャラクターたちのデザイン話が!
お楽しみに!!
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『ロックマン ゼクス』キャラクターデザイナー&シナリオライター。
別のゲーム会社勤務を経て2003年株式会社インティ・クリエイツ入社。
『ロックマン ゼロ』シリーズは「2」より参加。現在はフリー。代表作『ロックマン ゼクス』シリーズほか。
TwitterID:@ SESKOU(https://twitter.com/SESKOU)
矢部 誠(KOU)profile
『ロックマン ゼクス』キャラクターデザイナー&シナリオライター。
別のゲーム会社勤務を経て2003年株式会社インティ・クリエイツ入社。
『ロックマン ゼロ』シリーズは「2」より参加。現在はフリー。代表作『ロックマン ゼクス』シリーズほか。
TwitterID:@ SESKOU(https://twitter.com/SESKOU)
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@ROCKMAN_UNITY