メットール!


はい!今回も引き続き「ロックマンX」サウンドの生みの親


SETSUO」こと山本節生さんにお話を伺いました!


前回は後半ロックマンXの話ではなくBAMBOOさんの話になってしまいましたが。

当時を振り返りながら曲について!です。





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これまでのインタビューはこちらから

【STAGE-1】

【STAGE-2】


ウ「ロックマンXといえば最初から凄く完成度が非常に高くて

ありとあらゆることを最初から想定しているのかと思わせるような感じがしたのですが。」

 



SETSUO
「当時はぜんぜんそんな事なかったですけどね()

 



ウ「うははは、曲自体を作る段階ではもうゲームは出来てたんですか?」

 


SETSUO「いやいいや、何かゲームの見えるもの、動くものみたいのはまだ何にもなかったですね。

当時は開発序盤からサウンドの人員を入れられる程には人的リソースがなかったので、
僕はタイトルの中盤くらいから参加しました。

ある程度出来たのでそろそろサウンドの出番だ!って感じでしたね。

 


僕が参加した時はステージは何かしら見せられるけど、キャラが動いてる訳じゃなくて

背景とかが続いてるのを見せられる感じで。
本当にイラストだけ見てとかで曲作りをやるパターンが多かったですね。

 


当時は今みたいにムービーとかの尺に合わせて作るとか少なかったから逆にこっちからこうしてくれみたいな事も融通がききましたね。」



ウ「お!ではその辺の質問に。(これ聞きたかった!!


それまでのロックマンってスタートボタンを押すといきなりステージセレクトに入り、

広がった世界の中からどのステージのどこから遊ぶ。っていうのが、斬新だったのですが、


ロックマンXの場合って、スタートボタンを押すとオープニングステージに行くじゃないですか。


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そしてゲーム的にはチュートリアルにあたるオープニングステージで、

エックスの動きの面白さなんかも伝えつつ、
RockX04
▲うおー!でっかい敵もいきなり出てくるんだーとか

敵のキーになるVAVAが出てくる!でピンチになる!!

ピンチになった状態でゼロが登場!と言う流れでガッチリ心を掴まれてしまうのですが、このあたりで何か大事にした部分などありますか?」


 


SETSUO「オープニングからの流れとか、シグマステージの名シーンとか、
いろいろ意見させてもらいました。


テンポ感とか流れとか、もうちょっと間を空けましょうとか。

 


プログラム的な部分はちょっとですけど、音楽的な部分では最初に用意していた曲なんかもそれに合わせてちょっと変えたりしたり。

 


 



ウ「




SETSUO
「これは頭からカッコ良くした方が良いとか。

例えばゼロの曲も最初はもう少しイントロがあってああいう入りになるという感じだったんですが、

ああいう登場のし方をしているのを見て、最初からバーッていかなきゃいかんなという思て、短めのイントロにして、後半の展開をばっさりカット。


実質曲がだいぶ短くなっちゃったんですが、でもやっぱりこっちの方がいいなと。」

 



ウ「あそこの一連は以降のXに凄い重要な部分で影響は大きいと思います。」




SETSUO
「当時はああいう演出をやってたゲームってあんまりなかったですよね。

RPGはともかくアクションゲームとしては特に。

そういうところで言うと本当にドラマチックな演出を
やっていきたいなというのがあって、

ゼロが死ぬシーンとかも同じようにわざわざ曲を止めてみたりとかやってみたり、
SEだけでVAVAとZEROの戦いを表現してみたりして。


ウ「オープニングステージでのストーリー性は本当に映画みたいだなと思いました。

ストーリー性を理解して植え付けておいてからの、
『これはロックマンですよ。』とステージセレクトに入るという。」




SETSUO「だから当時の企画からすると今でいうところの
ストーリー性とか没入感みたいなところに先見の明があったのかもしれませんね。」



ウ「じゃあホントはゼロの曲は長かったんですね?」



SETSUO「そうですね、ホントはもう少しイントロがあって、、、
今憶えてないですけど(一同笑い )

後ろの展開バチッと切っちゃたんで()

CIMG0136

 


ウ「ではお気入りの曲は?」

 


SETSUO好きな曲でいうとシグマステージ1ですね。
シリアス度を一気に重くしようというか。ここからクライマックスに入ろうという。」

 



T瀬「そこもストーリー演出的なところを重視してですか?」


 


SETSUO「そうですね、ここからエックスの気持ちと言うか、状況というのをかなり意識して、重ための雰囲気を出そうとしてテンポをだいぶミディアムにしたりとか。

それまでは疾走感疾走感と言ってた部分を、
敢えて少し疾走感を落とそうとして。

 



ウ「急になんと言うか世界が変わるというか。」


 


SETSUO「色味もね、だいぶ変わるというのも聞いていたので。
だからテンポ感はだいぶ意識して下げましたよね。


この曲の前半、普通音楽的な話しでいうと、1小節に2回スネアタムが入ったりするんですが、叩く回数を減らして、グーッと押し込むというか、沈めるというか。
すいません感覚的な話で


意識的にテンポ感を下げています。

それまでの8ステージと同じ作り方をするともっとスピード感のある感じになるんですが、

同じメロディーと同じ構成であってもだいぶ早めの曲になったと思うのですが、そこをだいぶ意識してスピード感を落としてます。」

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ウ「凄くメリハリがあって、そこからシグマステージを進めると
ちょっと今までと違う音の感じで不安になるというか。凄かったです!」

 



SETSUO
「そうですね、あの辺りはだいぶやりたい事やったというか。(一同笑い)」


 


T瀬「シグマステージ3でですね、ゲーム版ではピョピョピョピョピョという音が、
未収録音源のパターンを聴くとドゥドゥドゥドゥドゥと低く、凄く妖しい雰囲気の演出になっていました。」


SETSUO「確かこの曲はかなり早い時期に作っていて、僕がまだだいぶ試行錯誤していながら8ステージを作曲してるとき、イメージが全体的に明る過ぎたかなって思って。

で、その中で8ステージ用に作った曲が今のシグマステージ3で、
今度は重すぎたっていう。(一同笑い)


でも当初は妖しげな感じ、もう少し薄かったけどやっぱり少し重た目で。

これは8ステージ入れるのは無理かな?
っと思ってシグマステージに持っていったら、
ああこれハマるな!と。


でここまで来たらもっと重くして妖しさとか気持ち悪さとかを強くしようという感じでああなりましたね。だからもともとは8ステージ用の曲で、
もしかしたらバーニン・ナウマンダー
だったかな??」



ウ「それはそれでまたイメージ変わりますね!

そう考えると曲作りというのはステージのイメージが中心だったんですか?」



SETSUO
「そうですね、格闘ゲームなんかはキャラからの曲イメージなんかもあると思いますが、このゲームに関してはボス戦の時には別の曲鳴りますしね。


実質僕が曲作っている段階ではまだ今ひとつストーリーをよくわかっていない部分もあったので。

例えばこのキャラクターがこういう設定でこういう風に戦わなきゃいけない…みたいな話を後から聞いて「そうなんや~!」って思ったり。



そういう意味で言うとキャラの雰囲気とかよりも
ステージの空気感みたいなものを大事にして。

 

まあ、多分キャラ設定なんかはあいまいやったりするんですよ。

まだゲームを作ってる段階ではね。


出来てきたから企画マンがいろいろと書き始めた…みたいな。」




T瀬「そうすると曲のイメージがキャラクターの設定に
盛り込まれた部分なんかもあるかも
しれませんね。」



SETSUO「もしかするとそういう部分もあったかもしれませんね。

そういう意味でいうとステージはフィールドの空気感、
それ以外はXの心情を重視する
みたいなところですよね。」



ここでSETSUOさんが担当された曲の中で気になっていたアルマージステージについて聞いてみました。



ウ「基本ロックな曲がエックスのサウンドですが、

SETSUOさんが作られた曲の中で「アーマー・アルマージ」が異色ではないかと思うのですが。」

RockX03
▲はじめてプレイした時は「わー」って言ってるうちに落っこちました。


SETSUO
はいはい、そうですね、そうですね(2)はい」



ウ「これは何か狙いがあったんですか?」





SETSUO
「これねー、まあ言っちゃえば僕の中では
「あ、やっちゃった!」ぐらいの感じ
ではあるんですね!
うはははは




ウ「!」



SETSUO「作ってる工程で、面白いメロディになって、面白い曲になったけど

どうみてもロックじゃねえよな
っていう。
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でも周りの人が気に入って「入れるべきやで」

言ってくれたので日の目を見たって言う感じで、場合によってはボツにしてた可能性も充分ありました」



エックスの中でもこのアーマー・アルマージが一番好きと言う方も多い曲なので、
これは周りのスタッフに感謝しないとですな。

「ロックマンX2」に関して「R20+5」に書いてあるのですが、
周りのスタッフによってBGMの選定が左右すると言うのは大きいみたいですね。

特にこのインタビューを読んでから、もう一度読むと面白いかも知れません。





SETSUO「もちろん僕自身も(アルマージ)好きやったから入れたって言うのもあるんですけどね。

ファンの方が気にいってくれているのはありがたいですね。




と言う事で今回はここまで!

まだまだまだ続きますよ~




■お知らせ!

『ロックマンX』生誕20周年・コンポーザー
山本 節生氏のインタビュー実施を記念し、
直筆のサイン色紙を抽選で1名様にプレゼントします!

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応募方法は下記の通りです。


・ロックマンユニティ公式Twitterアカウント「@ROCKMAN_UNITY」よりツイートされている、
応募用ツイートを2014年2月17日までに公式RTしてくださった方が抽選の対象となります。


ツイートURL→
https://twitter.com/ROCKMAN_UNITY/status/413158855049101312


・当選者にはTwitterのDM機能にてご連絡をしますので、
@ROCKMAN_UNITY」のフォローをお願いします。


と言う事で!
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