前回までのあらすじ
科学と芸術の融合が生み出すアジア独自の優れたデジタルコンテンツを更に発展させるために、世界の第一線で活躍するアジアの研究者とクリエイターが集い、学術・芸術・展示が一体となった総合イベントであるアジアグラフ。
そのCGアートギャラリー特別部門としてロックマンが選ばれた!
第二次応募期間(2011年5月16日(月)~7月15日(金))を前にして
対するのは
「アジアグラフCGアートギャラリー代表 文京学院大学の 喜多見 康 教授」
学歴とは無縁のウッチーが2bitの脳みそをフル稼働させインタビューに挑むのであった・・・。
さてさて前編は読んでいただきましたでしょうか?
前編ではアジアグラフの成り立ちから目標とするところ、そして
今回はじめてのテーマ公募に踏み切ったいきさつをお伝えしました。
それでは後編いってみよー
■応募要項について
ここからはみなさん色々と疑問があるだろう応募要項などについて聞いてみました。
とりあえず「メガマンオリンピック」はどうなのか?と言う問いには・・・
「アジアグラフは前述したCGを新たな次元へ導くための
場ですので、基本的にはコンピュータグラフィックスであることが前提です。
ですが今回特別部門と言う事で、その縛りははずしてあります、が、せっかく作っていただいても
単なる実写映像の編集は旗色が悪いと思います(苦笑)ですが面白ければ可能性はあると思います。」
旗色悪し(笑)
ちなみに自分で作った立体物を映像に落とし込んだり、写真でCG加工するのもOKとの事。
「自身の過去の作品の一部分(キャラクター、背景、世界観等)を、使用することは可」
と言う記述に関しては、CGを製作している人は、3Dなどは特にそうなんですが、自身で製作した素材をストックとして持っている方が多く、
例えば
「背景に樹木をおきたい場合は過去に作った木のオブジェクトを素材として使用する」
と言った形として「可」としているそうです、今回募集期間も短いので、今までの製作の蓄積をうまく使って欲しいとの事。
これはCGであるからこそのメリットですね。
そして気になる「ロックマン」の範囲がどこまでなのか?
様々なシリーズがあるロックマンについてですが・・・
2011年3月9日に応募要項の注意事項が追加されており
応募作品に、ゲーム映像(画像)、BGM、SE等を使用する場合、使用出来るゲームタイトルは『ロックマン1~6』に限られます。
それ以外のタイトルに関してはゲーム映像(画像)、BGM、SE等使用できません。あらかじめご了承ください。
と言う事でもちろん自分で絵を描かれる分には全てのシリーズが対象になります。
▲例)こんな風に素材を使えるのは元祖1~6と言うことですな
しかし:既存の「ロックマン」のイメージに縛られること無く、新たな「ロックマン」の魅力を、アーティストの自由な解釈で表現してください。
の部分が今回最大のポイントになるのかなと思うのですが・・・
最終的に出てきて欲しいのはロックマンなのですが
今回の趣旨としては「ロックマン」をテーマにインスパイアされたアートを募集しているので、
それぞれの人が「何をもってロックマンとするか?」何で認識しているのか?と言う部分
ある人は
出てくる武器がそうかもしれない・・・
色がそうなのかもしれない・・・
背景の要素こそがロックマンだ、と言う人もいるかもしれない・・・
そう言う自分にしか無いロックマンを期待しているとの事。
教授曰く「今までとは違った関わり方、違う次元でロックマンを成立させて欲しいと言うのが主催者としての希望です。
『ああ、これもロックマンなんだ』
『こういうロックマンもアリなんだ!』という・・・。
カプコンさんもそれを望んでいるのかな、と。」
うーむ、なんとなく分かってきたかな?
ちなみに自分が「ロックマン」と言われてイメージするのは
「カットマンステージをあそんだ友達の家の風景」だったりします。
うーむ、今ので分かりにくくなったかな?(忘れてください)
そのあたりを考慮したのが第一次募集と二次募集を設けた事で
「皆さんが迷っている部分を打ち破りたいという意味もあり一次募集で応募された作品を広報ビジュアルとしてお見せしたいと思っています。」
※この時点では東京国際アニメフェアで一部を公開予定だったそうですが開催中止のためどこで発表をするのかは
今のところ未定、今後何か分かり次第お知らせしますがアジアグラフのサイトを要チェックかなと(http://www.asiagraph.jp/index.html)
「お見せする作品が「正解」と言う事ではなくて、こう言う作品が応募されるアジアグラフは面白い、色々な可能性、アプローチの仕方があるよ、と言う部分を見せたいためです。
皆さんの制約を破って欲しいですし、方向性が違うなと思ったら修正してもらえればと。
(作品の方向性の)誘導にもなりかねない事ではありますが、今まで前例が無いということ、最終的に、アジア全体から面白いモノがたくさん出て欲しいと言う気持ちからリスクを冒してまで、こう言った手法を取ろうと思いました。
きっと落選した人にカプコンが何かフォローしてくれるでしょうし(笑)」
との事です。
いい感じです教授!
では応募を考えている方へ
■アジアグラフCGアートギャラリー代表 喜多見教授よりメッセージ
ロックマンは非常に影響力のあるコンテンツで、今回の発表をしたらアジアグラフの海外招待アーティストをはじめ、作品集を出すような有名アーティストも力強く
「描きたい!」「応募する!」と言ってきています。
日本のコンテンツは世界の、少なくともアジアの優れたクリエイターを動かす力がある。
それは今までゲームだったり、アニメだったりを体験し楽しんで共有してきた「つながり」だと思うんです。
今回ロックマンを「共有」してきた人たちが、今回のコンテストでさらにロックマンを拡大し、世界への影響力が高め、楽しませる側になって
是非自分が「面白い」と思うロックマンを創りだして欲しい。
それには、プロもアマも無いと思います。
ありがとうございました!
■まとめ?
いかがでしたでしょうか?
2時間に渡りお話をお伺いしてみましたが、なんとなく
伝わったでしょうか?
最後に教授がくしくもロックマンユニティが一番大切にしている「つながり」と言うキーワードが出てきたのが印象的でした。
▲喜多見教授、お忙しい所ありがとうございました!
第二次応募期間の開始は2011年5月16日(月)から
色々書きましたが難しいことは考えずに自由な発想で応募しましょー!
アジアグラフの説明文がどうにも理解し難い文面だったので
詳細を聞けて作品ビジョンが解りやすくなりました。
ありがとうございました!
明らかにイケメンギタリストな喜多見教授にも大感謝です!